行政書士の仕事の概要と事業承継のポイント
- 浩志 成田
- 2024年9月16日
- 読了時間: 3分
1. 行政書士の仕事の概要
行政書士は、官公庁に提出する書類の作成や手続きを代行する専門家です。また、企業や個人に対して各種許認可申請や契約書作成のサポートも行います。主な業務内容は以下の通りです。
許認可申請: 飲食店営業許可、建設業許可、産業廃棄物処理業許可など、さまざまな事業活動に必要な許認可申請書類の作成と提出をサポートします。許認可の取得は、事業開始において重要なステップです。
各種契約書作成: 売買契約書、賃貸借契約書、業務委託契約書など、企業や個人が行う取引に必要な契約書の作成やチェックを行います。これにより、当事者間の権利・義務を明確にし、トラブル防止に役立ちます。
会社設立手続き: 会社設立時に必要な定款の作成、設立登記に必要な書類の作成など、会社設立に関するサポートを提供します。
遺言書作成・相続手続き: 遺言書の作成サポートや相続に関する相談、相続人間の遺産分割協議書作成など、相続に関する各種手続きを支援します。
外国人在留資格申請: 外国人の在留資格(ビザ)取得に関する書類作成や申請手続きをサポートし、在留資格の取得や更新を行います。
行政書士は、多岐にわたる法律知識を活かして、個人や企業の法務手続きのサポートを行う役割を担っています。

2. 行政書士事務所の事業承継のポイント
行政書士事務所の事業承継においては、以下のポイントが重要です。
顧客基盤の引き継ぎ: 行政書士事務所は幅広い分野で多くの顧客を持つことが多く、既存顧客との信頼関係が事業の基盤となります。事業承継時には、これらの顧客リストや継続的な顧問契約の引き継ぎが重要です。特に、許認可申請や契約書作成などのリピート案件がある場合、その継続を確保することがポイントです。
専門知識と実務ノウハウの継承: 許認可申請や契約書作成などの業務には、各種法令や行政手続きに関する専門知識が必要です。事業承継時には、この専門知識と実務ノウハウを後継者に伝え、スムーズに実務に取り組めるようにすることが求められます。
多様な業務領域の対応力: 行政書士は幅広い業務領域を持つため、事業承継においては、事務所の得意分野やこれまでの業務実績をしっかりと把握し、それを後継者に伝えることが重要です。後継者が事務所の強みを活かし、新しいクライアントニーズに対応できるようにすることが必要です。
ネットワークの維持と拡大: 行政書士は他の士業や行政機関、企業などとのネットワークが重要です。事業承継の際には、これらのネットワークを後継者に引き継ぎ、さらなる拡大を図ることが事務所の発展に繋がります。
顧客との信頼関係: 顧客に対して新たな体制や後継者を紹介し、信頼関係を築くことが重要です。クライアントが安心して継続的に依頼できるよう、引き継ぎ期間中のサポートや情報共有を丁寧に行います。
行政書士事務所の事業承継では、顧客基盤や専門知識、ネットワークの維持・発展など、さまざまな要素を適切に引き継ぐことが求められます。これにより、事務所の継続的な成長とクライアントへの質の高いサービス提供を実現することが可能です。